ちょっと遠出

naoben2005-08-05

プラハ旅行ももう終わりに近づいています。
今日はちょっと遠出してテレジーン要塞へ。
過去、牢獄として使用されていた歴史のあるここは、第二次世界大戦のときにナチス・ドイツの収容所が造られたところでもあります。
楽しい旅行にちょっと辛気臭い物を差し込んでしまいましたが、私が無理を言って行かせて頂くことになりました。
アンネ、シンドラー戦場のピアニストはもとより、最近ではBENT、パサジェルカなど兎に角色々なところで触れることの多かった収容所ですが、私はまだ一度もその現場(?)を見たことが無かったので是非一度見てみたいと思ったんです。
本当ならアウシュビッツまで行った方が良いんでしょうけど・・・
アウシュビッツ・・・というか、ポーランドって私行く機会今後あるのかなあ?
ワルシャワフィルは大好きですが!(それだけではまだ行く原動力にはなれない)


さて、それではバスに乗っていこうと言うことになったのですが・・・時刻表、見方が分かりません(爆)
傍にいた奥様が、私達がどうも戸惑っているらしいことに気がついてくれたのですが、奥様は英語がお分かりにならない!!
そこで英語とチェコ語でギクシャクしたやり取りの結果・・・一時間後までバスが来ないこと判明・・・なんてこったい・・・
観光旅行中の一時間はとても大きいのです!
その時点で午前10時。
その後、もう一度奥様に尋ね、午後2時のバスもあることが確認できたため、2時のバスに乗ってテレジーンへは行くことに。
それまで再度プラハ見学をすることになりました。
奥様、本当に有難うございましたー!!!!!
大感謝です!!!


それでは昨日見逃してしまった修道院に行こうということになり、カレル橋へ!
ついでにカレル橋で先日あまりゆっくり見ることが出来なかった色々な露店を覗きながら歩きます。
これがね、露店と言って侮れない!
ほとんどのお店が店番をしている人本人の手作りのアクセサリーや葉書や写真立て、そして絵画なのですが、どれも素晴らしいのじゃ〜!!
調子に乗って私もMちゃんもピアスだのネックレスだのヘアピンだのを買い捲ってしまいました!
そして一番のお買い物は絵。
本日アップの写真はその絵です。
似顔絵か、もしくは詳細な風景画が多く並ぶカレル橋の上でこの方のイラストはちょっと異色でしたが、プラハの明るくほの暗いイメージがこの方ならではのデフォルメで表現されていて、一目で気に入ってしまいました!
買ったのはさすがに一番お安い値段の物なのですが、次に行った時にまだいらしたら、また別の絵を買いたいと本気で思っています!

と、ノンビリ遊んでいたらカレル橋を離れたのはなんと11時半過ぎ!
修道院、実は12時〜13時はお昼休みなんです!(現役の修道院らしいので・・・)
・・・ウィーンでは一時間しか開かない博物館に泣かされましたが、プラハではその一時間の休憩時間に泣くことに・・・
だって13時から見ていたら確実に14時発のバスに間に合うはずが無い距離なんだもんー!!!
泣く泣く(つーか買い物していたせいなので自業自得ですが)修道院は諦め、どうせなのでまたプラハ城へ。
12時からは丁度大掛かりな衛兵交代式があるということで、それを見学に行きました!
衛兵さん達、かっこいいね!!!
以上!!!!
それではそろそろバス停に戻り、念願のテレジーンへ向かいます。


テレジーンの感想については、あまり色々語ることは無いのですが(実は今回旅行するまでテレジーンの存在は知らなかったほどなので)要塞周辺はとても穏やかで綺麗なところでした。
BENT(映画)で、収容所に向かう疲れきった人々の列の横に緑の生い茂る綺麗な草原が広がり、そこにはピクニックを楽しんでいる老夫婦がいる、というシーンがとても印象的だったのを覚えているのですが、この辺りの風景を眺めていると、あのシーンは創作ではなく、実際にそんなこともあったのだろうな、と自然に思えてしまい少し切なかったです。
収容所の部屋の狭さ、暑さにはただ観光でノンビリ歩いているだけなのに嫌気が差してしまいました。
言葉が足りなく、誤解を生む感想だとは承知の上で・・・
凄いことだったのだと、感じます。
やっぱり機会があったらアウシュビッツも見てみたいかも。


さて、プラハに戻り、今夜は念願の操り人形劇です!
ここは王道、国立マリオネット劇場でドン・ジョバンニを見ましょう!!!
これはもうさすがの一言!
超面白いです(笑)
実はマリオネットの使い方の細やかさとかが話題になっているのかな、程度にしか思っていなかったのですが、人間がマリオネットを操っているという面白さも演出に加えてあるのが超新鮮!!!
操る手(腕)はどうしても観客から見えてしまうのですが、見えていることを踏まえた演出になっているのです。
たとえば、一つの人形を操る人間が別の人間にその人形を受け渡す時、それまで操っていた腕と人形が「さようなら〜」と手を振り合うとか、あああああああ、後は大きなネタバレになってしまうので言うことができないけれど、その見せ方が、逆にただ「操られている人形」という印象ではなく「自分達を動かしてくれる人間に感謝をしている」=「人間がいないと動くことは出来ないことを知っている」という意志を持った、やはり生きた物のように見えてきてしまうのが不思議!
人形以外の演出も楽しいです。
水は飛ぶ!色っぽいおねえちゃんの写真は散らばる!楽譜ははじける!!
そして指揮者(人形)は酔っ払う!!!!
操る人(人間)の中にはこの後予定があるのか(笑)時間をやけに気にする人もいて(←見える腕に腕時計をして、時折その時計を見ているしぐさが出てくるのです)しまいにはそのお兄ちゃん人形劇に乱入して舞台のお片づけを始めるし!!!(お前はタガーか!と突っ込んでしまいました!!)
それにそういった小ネタ以外にも普通にオペラの演出として「いや、そのシーンは無いだろ」と突っ込みたいと思っていたところにドンピシャで突っ込んだネタを披露してくれたり、指揮者(人形)がいびきをかいて寝てしまったり、オーケストラの動きではバイオリンのボーイングが一人だけ他の人と逆になってたり!!!
こうなったら面白いのに、と思ってしまうこと(真面目なシーンで小道具が壊れるとか)そんなことが全て行われてしまうので、ドン・ジョバンニとしてはもちろんですが、真面目なクラシック鑑賞が苦手な方にはこれは本当にいいかも!
かゆいところに手が届く茶化しっぷりには頭が下がります(笑)


さて、そんな楽しいプラハの夜ももう終わり。
今日は広場の天文時計の正面にあるオープンカフェで夕食を取って一日を終わります。
本当にとてもとても素敵な街でした。